6月26日 フィレンツェ [旅の記録]
フィレンツェへ。
ゴシックの教会は、どこもはっと息をのむような美しさがあるが、
その背景に見え隠れする、血なまぐさい歴史を思うと、重苦しさを
感じてしまうのも事実。熱心に祈る人々。フレスコ画のモチーフは
決して穏やかなものではない。
道に迷ったときに偶然辿りついた裏通りの小さな教会。
ダンテが結婚式をあげた教会だという。漆喰で塗りこめられた薄暗い室内。
天井近くに開けられた2つの小窓から差し込む控えめな光。
こういうスケールの、こんなに控えめな教会は、この旅に来てから初めて。
暑さと人込みに少しうんざりしていたときの、うれしい出会い。
イタリア料理はどこで食べてもおいしいが、そろそろ胃が疲れてきて
今日はお休み。久々の中華に胃がなごむ。
駅近くにある大きなユース。かなり賑わっていた。ここは食堂
今日の宿はフィレンツェYH。朝食付きで一人25ユーロ。4人部屋。
同室になったのは、フランス留学から国へ帰る途中のアメリカ人の
女の子と、もうひとりはイギリス人バックパッカーの男の子。
YHは、他の旅行者との交流が醍醐味。旅の情報交換をしたり、日本人同士だと
読み終わった文庫本(この場合は長期の旅行者同士)を交換したり。 今回は、
開高健の『ロマネ・コンティ・1935年』のほか、インスタント味噌汁をわけてもらったりした。
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